「パーマンメット」
アウトレットとフリマをこよなく愛する、そんな貧乏、いや堅実な私の数少ない衝動買いのひとつが、7年前に購入した「パーマンメット」である。
「パーマンメット」その名の通り藤子・F・不二雄先生原作「パーマン」のヘルメット(の模造品)。「ドラえもん」やアザラシの「ゴマちゃん」をペイントしたヘルメットを被ったライダーはごくたまーに見かけるのに、「パーマン」って見たことないかも……やっぱヘルメットと言えばパーマンでしょ? というふとした思いつきが高じて、知り合いのバイク屋の兄ちゃんに頼んで作ってもらったオーダーメードの品だ。周知の通りパーマンは1号から4号まで。私女の子やしパー子(3号)にしようかなーと思いつつ、一人会議の末みつ夫(1号)のヘルメットを作ってもらうことにした。(バードマン案もあったのだが、周りに気付いてもらえないと寂しいので却下)「ビジュアル的にはあんたブービー(2号)かパーやん(4号)やで」と友人にツッこまれつつも、先輩に借りたパーマンの単行本持参でいざ発注。ドキドキドキ……。
数週間後、予想以上の仕上がり具合にしばし感動。とくに目のグラデーションのあたりがステキなのである。実際のアニメのように被っても目までスッポリ隠れないのが難点だが、それは当然承知の上。もちろん「パーチャク」しても超人的パワーは湧かないし、小さくしてポケットに入れることもできない。でもそんなことはどうでもいいのだ。被り物好きの私のハートをわしづかみにしたパーマンメット。あー作ってもらってよかった。ただ時給720円のケーキ屋のアルバイトを生業とする一人暮らしの貧乏学生にとって、商品代金3万円はその後しばらくの食生活に支障をきたしたのは言うまでもない。
ところで、実は私はバイクの運転ができない。原付免許なら持ってはいるが、筋金入りのペーパードライバー。そもそも原付で公道を走ったことさえないのである。なので自慢のパーマンメットは自宅の居間に無造作に飾られているだけだ。これって無駄使い?
「人生に無駄は必要だ」と語った人がいたようないなかったような。でもそもそも「無駄」ってあるのだろうか。無駄だと思えることでも、まわりまわって結局は自分の身になっているような気がする。同じように無駄な買い物もないのではないだろうか。たまには映画館で昼寝をするような、ささやかだけど贅沢な買い物をしてみてもいいよね。パワッチ! |
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